損益計画では、事業で売上として入ってくるお金から、売上原価や販売管理費として出ていくお金を差し引いて、これから始める事業が1年間でどれだけの利益を生み出せるかを確認・検討します。
事業を長く継続していくためには、利益を出し続けていくことが非常に重要です。
ただ起業当初は見込み通りに売上が上がらず、経費が多くかかることもあるため損益計画を立てる際は売上は堅く、そして経費は余裕をもって多めに見積もっておくことが大事です。
事業は1年で終わるものではありませんから損益計画は、少なくとも起業から3年間分は作成しておきましょう。
なお利益を増やすには、下図の通り「売上を増やす」か「売上原価・販売管理費を減らす」の2通りの方法しかありません。
損益計画を作成するときは、将来的に利益を生み出せるよう、しっかり検討しておきましょう。
売上高-売上原価-販売管理費=営業利益
営業利益+営業外収益-営業外費用=経常利益
売上原価とは、商品の仕入高のことです。
業種によっては材料費や人件費、外注費なども含まれます。
販売管理費とは、販売や管理に関わる費用のことで、人件費・法定福利費・地代家賃・水道光熱費・通信費・消耗品費・旅費交通費・広告宣伝費・リース料などがあります。
個人事業主の場合、事業主の給与は経費計上できず、利益から捻出することになりますので、注意が必要です。
損益計画を作成する際は、売上が順調に伸びていくか、成長に無理がないかを確認しましょう。
対象顧客や市場規模、マーケティングなどが成長性や継続性の裏づけになります。
つまりお客様をしっかりターゲットできているか、今後成長が期待できる市場か、適切な集客方法を採用しているか、などが大事な必要なポイントとなります。
そして損益分岐点(売上高-売上原価-諸費=ゼロとなるところ)がどこかを把握しておきましょう。
この損益分岐点を下回ると赤字になります。
つまり最低限の売上目標が損益分岐点のところの売上高となります。